依存症からの回復(3)アルコール イライラすると飲んでしまう人へ

依存症の心(3)アルコール(前)

アルコール依存症、的確なイメージ。

依存の進行プロセスと、治るための方法

アルコール依存症。AC(Adult Children of Alcoholics、アルコール依存症の親に育てられた成年者)の語源になるほど、機能不全家庭の家族に多い病気です。

筆者はアル中になり、飲めない身体になったので4年前に断酒しましたが、ここでは依存症のプロセスを振り返り、そこまで行く前にこうすればよかったと思うことを書きます。

高校で飲み始め、大学で習慣がつき、ひきこもりで強化された

高校、大学時代の依存のメインは過食、そしてタバコ、酒へと移ります。大学時代に水商売に足を踏み入れ、そこから本格的に酒との縁がスタート。

本格的に、酒に頼るようになっていったのは、就職に失敗し、アルバイトも辞めDTPの勉強をすると言いつつ引きこもりになった25才頃からでした。

アル中のプロセス 逃避 逃げ続ける

あっという間に酒量が増える

27才頃まで、1年半ほど引きこもっていました。

生活が崩れ、最後半年くらいは朝から飲んでいました。空き缶が大量に出て大変でした。

ヒマなので、短期間にすごい量を一人で飲んでしまいます。味わうとか、場を楽しむツールだとか、そんな穏便な飲み方ではまったくなく、一人で黙々と酩酊していく。我ながら本当にすさんで暗い飲み方でした。

親から責められ、更に飲む

母が朝から飲み、寝ている私を非難しました。この時は父がかばってくれ、やさしさがありがたかったものです。

内観して気づきましたが父はひきこもり、本格的にダメになっていく私に対し、学生時代よりずっとやさしくなっていました。娘の人生が深刻に悪くなっていると感じていたのかもしれません。

自分から逃げる

アルコール依存症解説ページより。
アルコール依存症者は、孤独な酩酊者であることがうまく表現されている。

生きていてぜんぜん楽しいと思えない自分から逃げ、目を逸らすためだけに飲んでいました。

どこにもなかった逃げ場

http://www.flickr.com/photos/12920961@N02/2996410409

必要に迫られ引きこもり終了

お金も底をつき、仕方なく引きこもり生活を抜け出せましたが、飲酒習慣はしっかり残りました。

すでにアル中に

女性がアルコール依存症になるスピードは男性の2倍、発症まで男性平均10年、女性は6年というデータがあります。

産経ニュース 増える女性の飲酒 若年層で依存症発症も

大きい代償

思い返すと、水商売で多量飲酒の習慣がついた20才から、27才の引きこもりピークまで、その範囲に収まっておりうなずけます。

既にこの頃、アルコール依存症になっていました。

イライラすると飲んでしまう人へ

http://www.ashinari.com/2012/07/01-364483.php?category=438

自分の気持ちに気づいてますか

私もそうでしたが、イライラすると飲んでしまう人は、心の弱さを持っています。それは本当の自分を直視する勇気がない弱さ。自分の本音に気づきたくない弱さ。

イライラの原因は様々でしょう。しかしすぐに抜本的な解決をすることができない。(と思い込んでいる)

その辛さから、目を逸らすために飲む。

http://www.ashinari.com/2012/02/26-358331.php

本音を見つめれば、楽になる

すべての依存に言えますが、解決策はそのストレスを根本的にどうにかすることです。急激に現実が変わることはありません。しかし、その方向に踏み出す決意をする。

それは職場を変わるとかそんな大ごとではなく、実は少し自分の思い込みを変えるだけでよかったりします。

①自分を直視チャレンジ ~否認しない

内観はその最高の実践ですが

内観に行く前にできることもあります。

少しずつアル中の情報を集めてみる
いつからどのくらい飲んでいるか、思い出してみる

どんな飲み方か(毎回吐くまで飲んでます、とか)←過去の私
一人で飲み直しているか(アル中は一人でも飲む)←過去の私

どういう時に、飲みたくなるのか
どういう時に自分はイライラしているのか…

アル中なんて一杯います。だいじょうぶ。アル中かも?な自分を見つめられるあなたは一歩前進しています。

②素直に伝えるチャレンジ ~恥じゃないその逆

http://www.ashinari.com/2012/03/04-358665.php

自分の気持ちに気づき、伝える練習をしよう

自分の気持ちをうまく表現できない。アル中は実はコミュニケーションの病です。自分の本音を感じたり、表現するのがうまくないのは私も含めACの典型的症状です。

そこを強化するため、今までしなかったことを1日にひとつしてみませんか。
ポイントは、主語を「私は」にすること。
「あなたは…」というと、責める言葉になりやすいので。

ランチで食べたいものを頼んでみる。

・私はおそばにするね

我慢していた気持ちを口に出してみる。

・そういう言い方をされると、動揺して言葉が続かなくなるよ

過去のことでも言ってみる。

・あの時、実はすごい傷ついたし、悲しかった

単に素直に言うってだけなんですけどね。

それを言ってあなたを責めるような人間関係なら、距離をとった方が、自分を大事にできます。

この手の積み重なる無意識のストレスのはけ口がないまま、イライラしては酒に逃避していくと、私のようにアル中になり、一生飲めない身体になります。(脅しではなく事実)

習慣なので、すぐできなくて当たり前と思って下さい。気に留めることに意義がある。

 伝えてますか、あなたの気持ち―人づきあいの難問をとく35のコツ

作者:木村久子
出版社:アスク・ヒューマン・ケア
発売日: 2004/11/20
メディア:単行本

アル中は脳がアルコールを喜ぶ

ようになっていますが、依存はほとんど心理的なものです。イライラする原因を考えると、結局、外部環境ではなく自分の脳(感じ方、思い込み)に行きつきます。そこを変えることを真剣に考えた方がいいというか。

もちろんカウンセリングなど、誰かに自分の思いをぶちまけるのもいい方法です。(身内や友達より、後腐れや遠慮なくいいたいことの言える人間関係がおすすめ)

まずは、てはじめに

http://www.ashinari.com/2012/02/26-358331.php

飲む前に心の中を全部、書き出してみては

いかがですか?家で紙に書くならお金もかかりません。しかし効果は充分あります。記録に残るぶん、自己客観視までできます。

ムカつく!でも、○○ふざけるな、でもかまいません。ぶつけているうちに、自分の心のもっと深い部分や、悲しみが見えてくるかもしれません。

そこで泣ければ、飲むよりすっきりします。本音の自分にも出会います。そうなれば何が問題か、ひとりでに見えてきます。見えてきたら、酒よりその問題に目が行きます。その方が建設的です。

よかったら次の休日にでもやってみてください。こちらに詳しいやり方も載せています。

AC・人格障害からの回復 自分でできる5つの方法(認知修正編) 

ここまで読んでくださって、ありがとうございます。