心を治すのに役立った本

心を治すのに役立った本を厳選し3冊ずつ紹介します。(超個人的)

  • 心理学
  • AC(Adult Children of Dysfunctional Family 大人になった機能不全な家庭の子)
  • 個別症状(共依存、摂食障害、身体の痛み)
  • 自己愛とコミュニケーション
  • ヴィパッサナ瞑想
  • 悩みに向き合う仏教者
  • 写真集
  • その他
  • 番外編

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心理学

愛着障害 子ども時代を引きずる人々 (光文社新書)
岡田 尊司 (著)
多くの症例に接してきた著者ならではの洞察に満ち、自分自身の問題を掴みなおすのにとても役立ったし、長年の疑問が説き明かされた気がしました。(著者は医療少年院に勤務し、愛されなかった子ども達のデータに事欠かない環境と思われる)「パーソナリティ障害」に続く名著。こういう事は今まで精神医学界で明快にまとめられていなかったのだろうか?もしそうなら不思議。自分や身近な人の性格に悩む人が、その作られ方を知ることは、それを克服する上で役立つと思います。

パーソナリティ障害―いかに接し、どう克服するか (PHP新書)
岡田 尊司 (著)
あまりに自分のことすぎて驚いた本(笑)この本で初めて、自分がACであるだけでなく、自己愛性パーソナリティ(以下人格)障害であり、回避性、依存性、若い頃は境界性傾向もあったと解った。 (人格障害の複数保持は珍しくない)人格障害のすべてに「自己愛の障害」という共通項をくくりだして説明してくれる解説もわかりやすい。

発達心理学 (図解雑学)発達心理学
山下 富美代 (著), 井田 政則 (著), 山村 豊 (著), 井上 隆二 (著), 高橋 一公 (著)
他人に対するすべての感情の出発点は母親への愛情だと明快に語られ、健全に心を成長させるうえでいかに乳幼児の頃の愛情が大切か解る。もらい損ねた愛情を取り戻す試みは大人になってからでも十分可能であり大切なことで、その合理的な方法が内観であると思う。ナツメ社の他の心理シリーズも◎
AC

心の傷を癒すカウンセリング366日 (講談社プラスアルファ文庫) 西尾 和(著)
amazonでも絶賛されていますが良書。何年前に買ったか解りませんが捨てることはない本です。今読んでみたら、AC向けに限らず、本当に常識的なことが書いてありました。こんな人が近くにいてくれたらよかったな、と思わせる語りかけに満ちた本。即効性がある実用書というタイプの本ではないけれど、確実に前向きになれます。パッと開いたところが今日の自分へのメッセージという使い方もいいと思ったり。

アダルト・チャイルドが人生を変えていく本  アスクヒューマンケア研修相談室 (編集)
ACからの回復のイメージをつかむのに役立った本。親密になるプロセスの例が具体的で、健康なコミュニケーションとは段階を追ったものと理解できました。「次のプロセスに進む事が大切なのではなく、この相手とは今どのレベルの関係が自分にとって心地いいか自分に聞く」など、健康な人なら考えずに出来るようなことが学べてありがたかった本。

<季刊ビィ>アスク・ヒューマン・ケア
藤川和尚と知り合った頃、ACを自認する僧侶のDさんから教えていただいた雑誌。ACの人のための専門誌があることに驚いたが、とにかく出てくる人がみな自分に近いので親近感を持って読めます。一番いいのは、事例が具体的で「自分だけじゃないんだな」と思えるところ。アルコール・ギャンブル・薬物依存などヘビーな嗜癖を抱えている人のための情報も充実。アスクのHPから年間購読も可能。アスク・ヒューマン・ケア
個別症状

共依存かもしれない―他人やモノで自分を満たそうとする人たち (10代のセルフケア) ケイ・マリー ポーターフィールド (著), Kay Marie Porterfield (原著), 水澤 都加佐 (翻訳)
共依存という言葉がいまいち解らなくて読んでみたら自分そのものだった本。共依存とは何かからはじまり、感情に向き合う、気持ちを伝える、信頼することを学ぶなどの回復プロセスを豊富な間違ったコミュニケーションの例を挙げ教えてくれる。タイトルに10代とありますが共依存の人ならいつでも読んで自分のパターンチェックに役立てられます。

拒食症・過食症を対人関係療法で治す 水島 広子 (著)
拒食になりやすい人と過食になりやすい人の類型があると知り、自分を知るいい手がかりになりました。私自身は20代後半に家族との溝が埋まるにつれ自然に症状が落ち着きましたが、コミュニケーションスキルの低さは全く変わっていなかったので、とてもためになりました。症状が落ち着いた人にもおすすめ。アルコール依存症もそうですが、本質は自分の気持ちを率直に表現できない対人関係の問題だということがよくわかります。

やさしいフォーカシング―自分でできるこころの処方
アン・ワイザー コーネル (著), Ann Weiser Cornell (原著), 大沢 美枝子 (翻訳), 日笠 摩子 (翻訳)
自分の身体に耳を傾けるフォーカシングの紹介。私は心を無意識に防衛しているらしく、例えば傷つくことを言われても心が痛くなりにくいが、身体に症状が出てきます。(胃やのど等)ある時また胃が痛くなり、フォーカシングの要領で痛みを擬人化し、不安になってもいいんだよ、と話しかけると痛みが消え驚いた!自分を引いて観るアプローチは続けているヴィパッサナー瞑想に通じるものを感じます。痛みも憎まないのがポイントなんですね。(それも自分の本音なので)
自己愛とコミュニケーション

「愛し方」「愛され方」がわかる本―恋する自信が湧いてくる! (ココロハッピーBOOKS) マドモアゼル・愛 (著)
こんな名著になぜamazonレビューがないのかと思いつつ。(私は著者のファン)同著者の「自分を愛することから始めよう」のレビューにもあるように、本質的には深層心理学の本。著者が言っていることは常に変わりなく、愛着障害者が恋愛につまづくのはなぜかと、そこからの抜け出し方をやさしく説きあかしてくれます。女性向に見えますが著者は神経症を克服した男性であり、男性が読んで充分納得できる内容です。

大好きな彼とわかり合える本―「話し方」を変えるだけでいい! (ココロハッピーBOOKS)
石原 加受子 (著)
タイトルは話し方の本のようですが、私には自分の考え方や感じ方のヘンさを知る本として役立ちました。愛先生と同じく、コミュニケーションの障害は突き詰めると自己愛の話になる。自己愛が正しく育っていないと、健やかな恋愛が出来ない。この本が役立つのは摂食障害や自傷行為があったような人、怒りが自分へ向かうタイプと思います。自分の気持ちを表現するためのガイドに。男性(万人)向は加藤諦三先生の本でしょうか。

プラトニック・アニマル―SEXの新しい快感基準 (幻冬舎アウトロー文庫) 代々木 忠 (著)
好きな本のひとつ。「あとがき」で、著者はAV製作の現場で乳幼児期に愛されなかった子どもが、大人になってうまく愛し愛されることができないことを直観的に見抜いています。外側が裸の現場だけに、内側の鎧いがよく見えてしまう仕事。「自分を許せない人間は相手を許すこともできない」改めて読み返し他の本も読むことにした。ブログもそうですが、著者の人生経験から出てくる人間や愛についての洞察は深いし、感動的。
ヴィパッサナー瞑想

坊主失格 小池 龍之介 (著)
近年マインドフルネス瞑想法とも言われ、欧米での流行を輸入する形になっている初期仏教の瞑想法ヴィパッサナー瞑想が、なぜ人生をよくするのに役立つのか。私にそれをこれほどリアルに説明してくれる本はありませんでした。すでにこの瞑想に出会い、今一つその到達点が解らないままダラダラと続けていた私に、続ける意味を教えてくれた貴重な本。この瞑想をするとどうなるの?どこを目指しているの?という事を知りたい方に。家出空間

「気づきの瞑想」で得た苦しまない生き方
カンポン・トーンブンヌム (著), Kampol Thongbunnum (原著), Pura Yuki Narathevo (原著), プラ・ユキ・ナラテボー (翻訳), 浦崎 雅代 (翻訳), 上田 紀行
瞑想フレンドA葉さんが紹介してくれた本。この本も小池さんと同じで瞑想で心を楽にしていった著者の語りにとても説得力があります。何よりの証拠は中の写真で、本当に穏やかな顔をなさっている。本物の「安心」の境地にいる人の顏を見ると、幸せとは心の状態からしかはじまらないことがしみじみわかる。

苦しまなくて、いいんだよ。 プラユキ・ナラテボー (著)
次々に悩みをかかえ訪れる日本の若者たちとプラユキさんの、のんびりした、しかし確実に心を変えていくやりとり。カウンセリング+瞑想実習+楽に生きる知恵を伝授。私もタイで出家した藤川和尚に出会うまで、仏教が本来そういうモノだったとは知らなかった。内観もそうだが仏教はそれら(人生苦)に正面から向き合い、苦の源をなくす根治療法の考えに貫かれているのがよくわかります。プラユキさんの対機説法ぶりがすごい。いつかスカトー寺に行きたい。
悩みに向き合う仏教者

あなたが生きている理由―平成の駆け込み寺人生相談 戸澤 宗充 (著)
女性向け。静岡にある「駆け込み寺」サンガ天城を運営する戸澤庵主が、傷ついた女性達との共同生活とエピソードを綴った本。縁あって著者に会い(藤川和尚との縁で、一度お寺にお邪魔した)、その嘘のない慈悲に圧倒されました。駆込んでいる女性はDV被害者など重い人生の人ばかりですが、そこでいただいた暖かいもてなしも忘れられません。いま深刻な状況の女性は連絡を。サンガ天城

なぜこんなに生きにくいのか [単行本]南 直哉 (著)
数年前に書店でみた時は著者がなんとなくエキセントリックな人に感じ、手に取る機会を失ったままでしたが、読んでみたらすごい常識家と解りました。死について悩んだ人だけに考えが深い。この著者も訪れる若者の悩み(リストカット・摂食障害・ひきこもり等)を聞いているうちに、代々木忠氏と同じように自己愛の障害の問題を洞察しています。AV監督も僧侶も臨床経験豊富な精神科医と同じ側面があるのだろうと思う。

もしもし、生きてていいですか? 篠原 鋭一(長寿院・住職) (著)
自殺志願者の相談を年中無休で受けている千葉県成田市・長寿院の篠原鋭一住職の本。amazonに電話したけどつながらなかったという方のレビューが載っており、掲載された電話番号が変わってしまったのだろうか。昨年、知人にこの本を差し上げ、お子さんの自殺願望がなくなった事実がある。(未遂を繰り返していた。この親子の場合は直接お寺に行ったとのこと)お会いしたことはないが信じられる仏教者の一人。自殺願望がある人向け。コンタクトはHPの連絡先の方が確実かもしれません。長寿院

遺品整理屋は見た! (扶桑社文庫) 吉田 太一 (著)
昨年始めに大学院近くの部屋を探した折、告知物件という言葉に出会い、その意味を調べ戦慄したがそれをきっかけに「死」について考えるようになった。その頃読んだ本。自殺願望のある(あった)人にすすめたいです。
私自身は自殺衝動や願望が一度もなかった人間なので、どうしてもそういう思いに共感が出来にくいのだけど、この本を読んだらあまりに周囲に与える影響が大きいことがリアルに分ると思います。もしご家族がいる方なら、その人達は死ぬまであなたの死を苦しみ続け、その影響に苛まれ続けてしまう。それは望まない人がほとんどだと思うから。
余談ですが著者のブログ名と内容にも驚いた。現実ブログ

納棺夫日記 (文春文庫) 青木 新門 (著)
私がこの本を好きなのは、著者が達した境地と信仰が自然で感動するからだと思う。物理的死の周辺はやはりきれいごとでもなんでもないのだが、それを片付けてくださる人がいてこの世が成り立っている。著者が自分自身に誇りを持った途端に丁寧に扱われ始めたエピソードが特に印象的だった。自分も死ぬ…ということは何度考えてもいいことだと思う。映画おくりびとは観ていないけど、私はこの本で充分です。

悲しむ力 2000人の死を見た僧侶が伝える30の言葉 中下大樹 (著)
思わず本屋で泣いてしまった最初のエピソード。「ヒトノ イタミノ ワカル ヒトニ ナッテネ」たくさんの人を看取ってきた著者の話す現代の死の周辺問題がリアル。生きている人間にとって一番残酷なことが孤立だと思う(人間は生まれつき孤独なので、孤立)。命はすべてがつながりあっていると仏教では教えられるが、私はそれは本当だと感じています。葬儀費用をない人からは受け取らず、ある人からいただくというやり方は理に叶っていると思う。出す方に回れるのは幸せだと思います。寺ネットサンガ 著者ブログ
写真集

名作写真館 1巻 白川義員(1)「世界百名山」 (小学館アーカイヴスベスト・ライブラリー)
白川 義員 (著)
完全に趣味の世界なので好きな人向け。凄絶な美しさで息をのむ迫力にうたれる。癒し、というよりは何の宗教とも関係なく神仏の世界を感じたい人に。本当に日本人が世界に誇れる人の一人だと思う。偉業が500円で紹介されているお得なシリーズ。 同シリーズ同著者の宗教の世界「聖地」もいい。(人間が信仰を求めずにいられなかったことを俯瞰で理解できる)時々眺めては、理屈を超えた世界を感じています。

名作写真館―小学館アーカイヴスベスト・ライブラリー (05)
石川 賢治 (著)
上の白川義員と同シリーズ。こちらの方がソフトなので、心にしっくりくる人は多いかもしれません。月光写真家として知られる著者の、月の光の下で撮った写真ばかりの写真集。暗く深い青が美しい。どういうわけか、いつも懐かしい思いがします。(ここからきて、ここへかえっていく、という世界を感じる)私の場合はこんな写真などが大好きですが、対象は何であれ、自分にとって理屈抜きに好きなものを愛することが心の健康にとても大切と思います。

名作写真館 2巻 三好和義(1)「南国の楽園」 (小学館アーカイヴスベスト・ライブラリー)
三好 和義 (著)
同シリーズ三好和義氏。この3名の中では一番華やかなタイプ。この人も私にとって天才の一人(他の人にとっても天才か)。なぜかいつもグルメなんだろうな、と思ってしまう。美味しいものしか食べたがらない我侭さのようなものを感じるから。(美しいものを観る快感に忠実な印象を受ける)写真を見る趣味のない人に紹介したくて3人ともこのシリーズから選んでみました。自宅に三好氏の大きいプリントを飾るのが私の夢。
その他

ヒーリング・キャット 葉 祥明 (著)
この本を読むと芸術家ってすごいなと本当に思う。人が感じない深さのレベルで何かを感じている。癒し、という言葉は安易な感じですが、本当にそうとしか言いようがない。中は明るいパープルや濃いオレンジなど、青以外にも美しい色と静かな語りかけで構成されています。誰にでも、すべてを理解しやさしい言葉をかけてくれる人がこの世にたった一人だけいることに気づく。ただホッとしたい人に。

100万回生きたねこ 佐野 洋子 (著)
幼い頃から大好きでした。安易に可愛くない絵がいとおしい。最近この本の内容について書かれていた文章を見つけ、しっくりきました。私も一度しかない人生を真に自分のために生きることの尊さを言っている気がします。それプラス、自分以外の他者を自分以上に愛したから輪廻の輪から抜けられたのではないか、とも感じる。多様な解釈を許してくれる本ですが、読むと泣いてしまうのはたぶん全員共通。

「原因」と「結果」の法則
ジェームズ アレン (著), James Allen (原著), 坂本 貢一 (翻訳)
私にとっては癒しの書。内容は仏教やヒンドゥー教でいう因果論と同じですが、特定の宗教に抵抗のある人に。私自身はさんざん試したので、この法則は真実と理解しています。 すべてが無常であるから、自分自身で必ず人生はよくも悪くもできるということ。苦しい時に読むと勇気づけられます。
番外編

命のカウンセリング 長谷川 泰三 (著)
涙なしに読めない本。こんなすごい苦労あるの?と驚く半生ですが著者の得たものも深い。「与えるより受け取ることの方がずっと難しい」「助けて」は好きな人にしか言えない…。心がゆれた。確かに、してあげるより、喜んで受け取る方がはるかに難しい。
自殺する人は皆「助けて」といえないらしい。そうだろうな、と思う。
受取り上手になることは、「助けて」を言えるようになることとつながっている気がします。
よくいわれることですが、自分を受け入れることだと思う。(自分が無意識に汚いとかいけないとか思っていることを込みで)私もそれができず悩んだ方だし、今も途上ですが、内観がそのために役立つ方法の一つであったことは確かです。自分の汚い面が見えてくるほど、本当に良かったなと思える。この辺が説明しづらいので、ぜひ体験してください。